院長インタビュー

名和の地に、やわらかな笑みを届けたい

なわファミリークリニックの院長、西尾昌之。

長年、大同病院の呼吸器内科医として、肺がんなどたくさんの患者さんと接し、治療にあたってきました。直近では大同老健の施設長も務め、介護の領域でも多くの経験を積みました。満を持して地域医療のフィールドに飛び出した西尾医師の横顔を紹介します。

ぜんそくを治したい、という幼な心が医師のみちへ

――先生はどうして医師になろうと思ったのですか?

わたしは子供のころ小児ぜんそくを持っていました。自分自身もつらかったし、まわりに苦しんでいる子がたくさんいて、それを治せる人になりたいと思ったのです。呼吸器内科に進んだのも、そこからの自然な流れだったかもしれません。

呼吸器疾患の医療は大きく進化した

――呼吸器内科医の面白さとはどのようなところですか?

肺がんやCOPDといった呼吸器の病気には、なかなか「治る!」という治療法が出てきませんでした。循環器でカテーテル治療が格段に進化したり、消化器領域では内視鏡が発達したり、肝炎の治療効果が飛躍的に上がったりしたことなどに比べると遅かった。

ところが近年、肺がんなどもかなり予後が改善されてきています。治るようになってきたのです。長くやってきて、こうした時代が変化するポイントに遭遇でき、わたし自身もその治療に携わってこられたことをとても嬉しく思っています。

――そうした呼吸器内科医としての長年の経験を、かかりつけ医としてどのように生かしていきたいですか?

呼吸器疾患にはいろいろな病態・要因があります。全身に酸素を送っているのが肺であり、肺が弱れば身体のあちこちに不具合が出てきます。だから幅広く、全身を診ることが大切で、それこそがかかりつけ医としての疾患管理・健康管理にとっていちばん重要なことです。

肺がんや喘息、COPD、睡眠時無呼吸症候群などといった呼吸器疾患はもちろんのこと、どのような症状でもお気軽に相談していただきたいと思っています。地域の病院の専門医の先生方とも密接に連携し、必要に応じて迅速かつ適切に、精密検査や治療を受けていただけるように手配いたします。

住み慣れたご自宅で、安心して過ごせるように

――在宅医療にも注力されるのですね。

当院は地域のクリニックとしては珍しく、午前中しか外来診療を行いません。その分、午後は訪問診療に力を入れていきます。特に在宅酸素療法や在宅緩和ケアなども可能であり、がん末期や呼吸状態の低下した患者さんでも、ご自宅で安心してすごしていただけるよう支援します。ご家族にもわかりやすくお話をしていきたいと思います。

オンライン診療にも対応しています。

――最後に、地域のみなさんへのメッセージをお願いします。

人間、年をとればあちこち弱ってくるものです。それだけでもどかしく、不安になりますし、ときにイライラします。わたしも前期高齢者としてその気持ちがよくよくわかります。患者さんやご家族のちいさな心配ごとにも寄り添って、力になりたい。体中に酸素を届けるヘモグロビンのように、お年を召した方から若い方まで、地域のみなさんに、やわらかな笑みを届けることができればと思っています。

どうぞ、よろしくお願いいたします。

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